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生活習慣病と、メディアなどでもよく聞くメタボリックシンドローム(略してメタボ)とはどう違うの、と疑問に思われるかもしれません。大きくみれば、生活習慣病とメタボリックシンドロームは近い状態といえますが、正確に言えば、メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪の蓄積があり、血圧、脂質値、血糖値のうち2つ以上に異常を認める症候群のことをいいます。
メタボリックシンドロームは複数の病態が重なっているため、血圧高値/脂質異常/高血糖の基準は単独のそれらの診断基準に比べて、やや厳格です。「私は健康診断で高血圧といわれていないから大丈夫」と思っていても、内臓肥満があり他の検査値異常がある場合は、メタボリックシンドロームに該当することがあるため、注意が必要です。
メタボリックシンドロームと肥満症は、どちらも「肥満」を原因とした病気です。
肥満は「BMI(Body Mass Index)が25以上」で判定しますが、「肥満症」は、肥満であることに加えて、「健康への悪影響」が現れている場合、もしくは「内臓脂肪型肥満」の場合、を指す病名です。「肥満による健康への悪影響」としては、脂質異常症、糖尿病やその予備群、高血圧、高尿酸血症、脳・心血管疾患、慢性腎臓病などがあります。
メタボリック症候群である方は、そうでない方と比較した場合に、心臓や血管に関連した病気を発症する危険性が高いことが示されています(日本臨床 2004)。
「内臓脂肪型肥満」は、一般的にはウエスト周囲長(男性:85cm以上、女性:90cm以上)で判断します。